<2004年6月19日撮影>

「今井隆さん(萩原町宮田)田んぼの龍の瞳」

<大粒で粘りと甘みが強い>

萩原町宮田の今井隆さん(48歳)の田んぼでは今、水稲新品種「龍の瞳」が風にゆれながらすくすくと育っている。この「龍の瞳」であるが大粒で粘りと甘みが強く、「子供が食べるご飯の量が格段に増えました」、「冷めても美味しいので本物です」と食味をした人々から驚きの声が寄せられており、秋の収穫が楽しみである。今年は隆さんの田んぼを含め益田地区と恵那市の計8人が龍の瞳の試作に取り組んでいる。

隆さんは2003年4月、「龍の瞳」の品種登録を農林水産省に出願し、同年9月に出願受理が確認され育成権を得た。個人での水稲新品種の出願件数は1年間に2件弱である。今後は岐阜県農業技術研究所並びに静岡県農業試験場において栽培試験がされた後、従来の品種との差異が認められ、品種として固定していると確認された時に初めて品種登録がされることになる。

 

<発見の経緯>

隆さんは2000年9月、萩原町宮田の自分の家の田んぼのコシヒカリの中で二株の変異株を見つけた。最初はヒダホマレの種が混じっているのだろうと思ったが、それにしてもかん長が長く籾も大きいような気がしたため食糧事務所へ持ち込んでみたがはっきりしなかった。2001年に約10屬悩惑櫃靴匿べたところ、甘いうえに粘りが強く食味が非常に良かった。その時、隆さんはヒダホマレの食味はまずいと聞いていたため<新品種>だと確信し、同時に品種登録を考えた。

2002年には2アールのほ場で栽培し、家族以外の人にも食べてもらうと粘りがあり美味しいと評判であった。2003年に5アールを栽培した。この間、変種株は一切出なかったため品種として固定していることを確認した。米を試食した人からは、「米を分けて欲しい」という声が多く出たものの、在庫米が少ないために要望には応えられなかった。

 

<品種特性>

「龍の瞳」の品種特性は、‖舂海任△襪海函千粒重は32gでコシヒカリの1・4倍の重さ△ん長が長い。コシヒカリよりも10cm程長い。但しかんが太いために倒状しにくいものと推察されるG瓦蠅強く食味がとても良いことと媽犬任△襪海函H騨地方ではコシヒカリよりも10日ほど熟期が遅いヂ舂海任△襪燭瓩貌抗笋譴靴笋垢い海鉢Γ看間、箱苗施薬、除草剤以外は使っていないが、いもちなどの病気にかかっていないため栽培しやすくかつ耐病性は強いと思われるФ砲瓩独芽がしにくい。このため倒状した場合でも優位性がある。

 

<人間が飲むことができる谷水で育つ>

「龍の瞳」はあくまでも試験段階ではあるが、幸い今年は8人のほ場で慣行栽培、低農薬栽培、無農薬栽培など各種各様の方法で試作されており、標高も700m(5月2日田植え)から300mとかなりの差があることから、それぞれの結果を持ち寄って探求することにより、栽培技術の確立に関しては一定の前進があるものと思われる。今井隆さんは「龍の瞳は“人間が飲むことの出来る谷水で育ちました”がキャッチコピー。野生に近い稲であるため低農薬栽培の可能性を追求しながら、清水を守りながら田んぼに観光客や地元の子供が集まり食農・環境・人と生物の命についても考えることができる農の世界を求めたい」と展望を語る。  
「龍の瞳」(田植え後28日目)

★今回の<育て水稲新品種「龍の瞳」>の記事作成にあたっては、今井隆さんから資料と写真の提供を受けました。


Copyright(c) 益田の森と川を育む会. All rights reserved.
「益田の森と川」の無許可転載・転用・翻訳を禁止します
益田の森と川 トップページへ
益田の森と川を育む会について
益田の森と川を守り育む行動宣言
益田川将来計画
益田で誕生した唄
益田の川マップ
活動報告と今後のスケジュール
益田川シリーズ
私の思い
時代が語る益田川
川漁と味
写真投稿コーナー
リンク
過去のトップページ