丘の上の校舎を舞う風
「位山自然の家」から眺める山之口集落の朝はあまりにも静かでありながら、川や田んぼからはにぎわしい魚や虫の声が聞こえてくるようだ。
風に誘われながら丘の上の校舎のグラウンド跡地を歩いてみる。子供たちが蹴ったボールはきっと柵を乗り越え、坂道を転がって行ったのだろうと想像しながら思い切り深呼吸をする。フワッと体が浮かび上がるようで、そのまま周りの山々に吸い込まれたい気持ちになる。
「位山自然の家」は、“丘の上の校舎”として親しまれてきた「山之口小学校」が廃校となったのを1987(昭和62)年に改築して作り上げたものである。
ワクワクする校舎の宿泊施設
初めて「位山自然の家」に泊まった。木造校舎を改築したとあって、廊下も階段も校舎の面影がそのまま残りワクワク嬉しくなってきた。施設に泊まり“ワクワク嬉しくなる”感情を抱くことは珍しいことである。
風呂もそれなりにゆったり入れ、寝室は収容所を連想させる2段ベッドだがとても趣があり、余裕を持って眠れる。講堂を利用した食堂も楽しくなる。これだけのレベルの宿泊研修施設はもっと広範囲に営業を仕掛け、あまり使用目的を限定せず活用促進を図るべきだと感じる。
農山村を語る交流会(芽生え物語フェア合流)
10月21日(土)、「位山自然の家」において農山村・農林業を語る会が開催された。東海地区を中心に<農>を通して地域社会に新しい風を起こそうする人たちや意識を持つ人たち20数名が集まり、夜を徹して語り合った。
さらに“地域環境を考える”の学習会が設定され、地元萩原町の環境専門家から地域エネルギー、食物残渣の利用、地産地消などの話題が提供され、あらためて環境啓蒙活動の重要性を参加者が認識した。
また、この交流会では<芽生え物語フェア>活動との連携で、フェア事務局の人が山之口の風景を案内し、村の未来を語った。

位山自然の家から眺める山之口集落 |
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位山自然の家から眺める山之口川 |

丘の上の校舎のグラウンド跡地 |
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位山自然の家 きつつきホール |
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