「発行のあいさつ」 2005年10月
 

 歴史と文化が匂い未来に引き継ぐ益田の森と川の姿が表現できるような新しい感覚のマップをシリーズで作ることになりました。新しい感覚とはガイドブック的に至れり尽くせりの便利さを強調するのではなく、益田地区(下呂市内)に息づくあらゆるものを見つめ直し、あぶり出すような気持ちで楽しさを発見し、実際に触れてみようという姿勢です。

 【益田の川マップ】<シリーズ1>はくらしと水の風景〜棚田、つり橋そして味〜とタイトル設定し、まずは益田地区を流れる「川」と「谷」を浮かび上がらせました。まるで人体の血管のようです。この川と谷を流れる水のおかげで人も動植物も生かされ暮らしが成り立っています。

 そして水の流れと非常に関わり深い石積みの「棚田」と「つり橋」を紹介し、一部を写真で掲載しました。棚田もつり橋も古くから水を育み米づくりに大きな役割を果たし、今なお村の歴史をじっと語りかけいる気がしてなりません。人に気づかれもせず存在していますから名前さえ付いてないのが多く、川マップ会議で独自に命名しましたが、その命名の背景には人の生きる力が秘められています。

 それから川の恵みや益田らしさを独自な形で発信しようとしている商業系店舗として「味の店」、「釣具店」、「マス釣り場」、「養殖場」を少しばかりまとめてみました。

 また、益田の川マップづくりをしている途中、大正15年の益田川沿いの拠点となった集落と橋、流通と人の道を図絵にした「大正15年益田川名所図会」に出会いましたので、飾りの気持ちで掲載しました。現代と比較すると大正15年の豊かさがくみ取れます。

 益田の川マップに登場した場所へどうすれば早く楽して行けるかと思っても、道路はぼかしてありますし、JR線も記入されてないため迷うことでしょう。観光マップや釣りマップの一つとして見てしまうととても不親切なマップです。そもそも<益田>とは何県のどこの地域を指すのか首を傾げなければならないでしょうし、よく見れば下呂周辺のマップだと分かってくる程度です。益田とは旧益田郡(馬瀬村・小坂町・萩原町・下呂町・金山町)のエリアのことで、マップにおいて河川名「飛騨川」と表記してありますが、古来より益田地域は飛騨川を「益田川(ましたがわ)」と呼んでいます。

 私たちは一人一人が自分で知り得る情報と体験を書き込み、参加できるスタイルの「心のマップづくり」を目指しています。だからこの益田の川マップを手にした人からは<私ならばこれを盛り込みたい>という要望と情報を寄せていただけたらと思います。そのあなたの思いをお聞きしてシリーズ化していく考えです。

■ 発行者=益田の川マップ会議(下呂市の人々がメンバー)
http://www.mashitagawa.com/(益田の森と川を育む会)

■事務局=〒503−0864
大垣市南頬町(みなみのかわちょう1丁目45−10
長尾伴文(ながおともふみ)
Eメールnagao@maiyama.com
携帯090−8736−7318
※実家は下呂市金山町菅田桐洞

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